「住宅ローンは早く返した方がいい。」
このような話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
確かに、繰上返済をすると利息を減らせるメリットがあります。
しかし、だからといって全ての人に繰上返済がおすすめとは限りません。
私は銀行の住宅ローンセンターで勤務していた経験がありますが、お客様によっては「繰上返済を急がない方がよい」と感じるケースもありました。
この記事では、繰上返済をした方がいい人、しない方がいい人、それぞれの特徴について解説します。
繰上返済とは?
繰上返済とは、毎月の返済とは別に住宅ローンを前倒しで返済することです。
繰上返済には主に次の2種類があります。
- 期間短縮型
- 返済額軽減型
どちらも総返済額を減らす効果がありますが、特徴は異なります。
繰上返済のメリット
① 支払う利息を減らせる
元金が減るため、その後の利息負担が軽くなります。
特に借入当初に繰上返済を行うほど、効果が大きくなる傾向があります。
② 完済時期を早められる
期間短縮型を選ぶと、住宅ローンを予定より早く完済できます。
老後の返済負担を減らしたい方には大きなメリットです。
③ 精神的な安心感につながる
借入残高が減ることで、「住宅ローンが着実に減っている」という安心感を得られます。
繰上返済をしない方がいいケース
① 超低金利で借りている
住宅ローン金利が非常に低い場合は、急いで返済するメリットが小さいことがあります。
② 手元資金が少なくなる
繰上返済に資金を使い切ると、
- 病気
- 転職
- 教育費
- 車の買い替え
などに対応できなくなる可能性があります。
十分な生活防衛資金は残しておきましょう。
③ 資産運用をしている
NISAなどで長期運用を行っている方は、期待リターンが住宅ローン金利を上回る可能性があります。
その場合は、繰上返済より運用を優先する考え方もあります。
元銀行担当者の考え
私が住宅ローン相談を受けていた中で感じたのは、
「繰上返済をすること」よりも、
家計に余裕を持つこと
の方が重要ということです。
住宅ローンは長期間の返済になります。
途中で予想外の出費が発生することもあります。
そのため、預貯金を大きく減らしてまで繰上返済をするのは慎重に考えるべきでしょう。
私は、お客様に「住宅ローン控除がなくなるタイミングで考えてみてはいかがでしょうか」
とお伝えしていました。
繰上返済がおすすめな人
- 生活防衛資金を十分確保できている
- 教育費の見通しが立っている
- 老後までに完済したい
- 住宅ローン金利が比較的高い
繰上返済を急がなくてもよい人
- 超低金利で借りている
- NISAなどで積立投資をしている
- 手元資金を厚くしておきたい
- 今後大きな支出が予定されている
まとめ
繰上返済には多くのメリットがあります。
しかし、住宅ローンだけを見て判断するのではなく、
- 家計
- 教育費
- 老後資金
- 資産運用
まで含めて考えることが大切です。
「早く返すこと」が正解ではなく、「安心して返し続けられること」が、住宅ローンでは最も重要だと私は考えています。


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